「静修館」の建設委員であり高校の恩師だった先生から、「自分と家族、仲間で楽しむ美術品を鑑賞できる施設を住まいの横に建てたい」との依頼があり、住まいの庭を囲むように小さな個人美術館を創り上げた。
芝生と樹木を活かしながら敷いた石畳みのアプローチを進み、イタリア漆喰と木で覆った外観に包まれ、やわらかに伸びる庇の下の縁側を通って、カフェを有する語り合う機能を付加した展示空間に入る。
出入りの片引き戸は、上部を外部に傾けた木製断熱建具を用い、上方へと拡がる吹抜けの空間を生み出し、圧迫感を緩和させた。2階展示空間・作品との一体感を生み出すために、内部壁にはイタリア漆喰と高知、伊野町の和紙貼りを用いた。
所在地 |
香川県三豊市 |
施工主 |
個人 |
施 工 |
株式会社 菅組 |
敷地面積 |
914.85㎡ |
延床面積 |
95.48㎡ |
竣 工 |
2001年12月 |
備 考 |
撮影:淺川敏 建築ジャーナル2012.01 |