多田善昭 建築作品集
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木の武道館「飛翔の館」

新しい木構造の提案を行う条件のもと、地域のシンボルとなる大断面木造建築物を各県に1施設建設する林野庁主催事業で計画された武道館である。

寒川町域の子供たちが日本の伝統、文化を楽しみながら誇りをもって受け継ぐことに貢献することをテーマに、空に向かい伸び続ける二つの変形円錐(頂点が円の中心ではなく円周に在る)の内部空間が寄り添うように組み合わさり、軒先のR形態は寄り添う方向性を現している。

柔道場と剣道場は、ひとつの空間に設置するものではないが、小さな町は武道場の機能にコンサートなども催すことのできる集いの場の機能も付加した。

新しい試みとして、大断面集成材の柱・梁の接続を一体成型ではなく9㎜鋼板を集成材の芯に挟み込み、ドリフトピンで固定する工法を用いて一本一本柱・梁の長さと角度の異なる構造体の製作をも可能にした。

所在地
香川県さぬき市(旧 寒川町)
施工主
寒川町
施 工
竹中工務店
敷地面積
1,378.05㎡
延床面積
865.31㎡
竣 工
1990年7月
備 考
撮影:淺川敏
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