善通寺市には旧陸軍第11師団関連施設、4つの歴史的資産「師団司令部・兵器庫・兵舎・偕行社」が移設されることなく原形を保ち、使い続けられている。日本建築学会四国支部を中心に「旧司令部と旧偕行社」の詳細な実測調査及び研究を行い、偕行社を国指定の重要文化財とすることができた。
建築学会が軸となり、善通寺市に、文化庁・香川県建築課・善通寺消防団を加えた「旧善通寺偕行社調査整備委員会」(後に整備検討委員会に改名)を設置し、「利活用する重要文化財」を前提に耐震補強を含む復元・修理を8年間の歳月をかけて行った。
耐震補強は、金物・合板を使用しない工法の検討のため、実大・現地・公開で行った耐震性能実験結果に基づき進められた。
利活用のために、空調は床下に設置、天井には照明・音響・防災機器を取り付けるためバトンを設けている。
所在地 |
香川県善通寺市 |
施工主 |
善通寺市 |
施 工 |
奥村組 藤木工務店 |
敷地面積 |
7,485.44㎡ |
延床面積 |
655.10㎡ |
竣 工 |
2008年3月 |
備 考 |
撮影:淺川敏 掲載:新建築2009.01 建築ジャーナル2012.01 |