椿の城の対岸にある町営温泉とを結ぶ橋には、土木的な橋ではなく家具の匂いのする延長72mの鋼製箱桁アーチ橋「門入ブリッジ」を架けた。
橋の建設は、維持管理・事故を想定すると、橋が跨ぐ県道と二級河川の管理者である県以外の設置が困難であった。しかし、三世代交流のカギを担うこの橋を町道認定することで、多くの事務的問題を解決した。
門入の郷のシンボルとなるブリッジには門入湖(ダム)を見下ろせる高さを与え、対岸の椿の城・冒険の舞台を結ぶ「渡る」機能に「佇む」機能を付加するため「空に浮かぶ舞台」を7個設けた。
路面の仕上げ材は、広い石敷きの両端部から照明器具を組み込んだ手摺に沿って木製へと変化し、幅を狭くした中央部に至る頃には土感触のアスファルトへと、三次元に展開していく。
所在地 |
香川県さぬき市(旧寒川町) |
施工主 |
寒川町 |
施 工 |
株式会社 竹中工務店 |
敷地面積 |
400.60㎡ |
竣 工 |
1997年3月 |
備 考 |
撮影:淺川敏 新建築2009.01 建築ジャーナル2012.01 |