結婚を機に生まれ育った古い家を活かした生活の舞台をつくりたい、という若い夫婦の想いを受けて現場に赴いた。
母屋は築80年。軒先を伸ばすなどの簡易な増築が重ねられており、一見大きく形が変わっているように見えたが、使用形態・田の字型の内部構成は崩されず使い続けられていたことが幸いだった。
玄関は、400角のセラミックタイル貼りの土間に戻し、田の字型平面の南側二室を活かして「ハレの間」として復活させ、西南に増築した「集いの間」は、濡れ縁によって視覚的に母屋との一体感を持たせた。
集いの間から庭に張り出した縁にはブラインドの機能を持った無双付格子戸を設け、これを透かして庭の盛り土に植えた株立ちの木々を望むことができる。
所在地 |
香川県 |
施工主 |
個人 |
施 工 |
山口工務店 |
敷地面積 |
1.029.24㎡ |
延床面積 |
188.32㎡ |
竣 工 |
2011年8月 |
備 考 |
写真:淺川敏 掲載:建築ジャーナル2012年1月号 |