「救急指定医院は受けないが『街に暮らす人たちの主治医』になりたい」という医師の想いに対して、街の人たちが佇み・雨宿りを楽しめる大きな庇と、看板ではなく表札程度の診療内容を記したサイン、薬品等の臭いを消し去った大きな内部空間にやわらかな「ひかり」を与えることを提案した地元密着型医療施設。
建築が対応できる「良い医院と名医誕生」への空間づくりとして、問診・声かけの時間と機会を増やせる空間を創り、且つ待ち時間を減らすことを大きなテーマとした。
玄関ホールの正面には待合室も見渡せる受付を設け、患者さんへの気配り・目配りを可能にしている。
診察室はガラスの壁で2つに区切り、受診後の医師が診察室を移動することで患者さんが衣服を整えて退室するゆとりを持たせ、注意事項やあいさつの言葉をかけることができる空間とした。
所在地 |
香川県善通寺市 |
施工主 |
医療法人社団 安藤医院 |
施 工 |
株式会社 菅組 |
敷地面積 |
525.57㎡ |
延床面積 |
375.65㎡ |
竣 工 |
1993年6月 |
備 考 |
撮影:淺川敏 掲載: 新建築 1993.10 現代建築集成医療施設 1994.04 建築ジャーナル2012.01 |